ヒナの命を守るための「4つの対策」
近年の異常気象により、北海道においても桜の開花が例年より早まるなど、環境の変化が見られています。野鳥の営巣期においても高温の影響が見られるようになっており、2026年シーズンからは、巣箱内の高温による野鳥(ヒナ)の生存リスクを低減することを目的として、温湿度計を活用した「TriDAS」による統合管理システムを構築しました。
本巣箱は、直射日光を避けた明るく風通しの良い日陰の針葉樹(庭木の五葉松)に設置された木製構造(板厚15mm)ですが、時間帯によっては西日が差し込み、内部温度が上昇する可能性があることが確認されています。
そのため、現状の巣箱では、内部の熱のこもりを低減し通気性を高めるため、巣穴の面積の2〜3倍に相当する換気用の開口部(穴や隙間)を背面および側面に設けています。
このような条件を踏まえ、巣箱内の温度上昇リスクに対応するため、本システムを導入しました。
危険・致死レベルと判定された際、迅速にリスクを把握し、影響の軽減を図るための4つの柱で営巣をサポートします。
1. 温湿度をリアルタイムで計測
巣箱内部に温湿度計を設置。外気温とは異なる、巣箱特有の「閉鎖空間の環境」を24時間体制でキャッチします。
2. 独自の熱ストレス評価アルゴリズム
単なる温度測定ではなく、「温度・湿度・経過時間」を組み合わせた独自の判定ロジックを導入。熱が蓄積し、ヒナの体力が大きく消耗するリスクを定量的に評価します。
3. 緊急通知システム(LINE・メール)
判定レベルがしきい値を超えた瞬間、LINEとメールによるプッシュ通知が発動。どこにいても、スマートフォンやPCで巣箱内の環境変化を即座に把握できます。
4. 物理的改善:冷風送風機能
極端な高温状態が検知された場合の補助的対策として、巣箱内部の温度上昇を緩和するための送風機能を備えています。
ホースを通じて間接的に空気を循環させることで、巣箱内の熱の滞留を軽減し、過度な温度上昇の抑制を図ることを目的としています。
ただし、本機能は環境条件や個体差によって影響が異なるため、野鳥への負担を最小限に抑えるよう慎重に運用する必要があります。
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